HOME >> アスベスト除去
アスベストは特定化学物質に該当しますのでむやみに処理してはいけません。
当社のアスベスト除去システムは、既存アスベストの調査・診断により、当社独自の
吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術『サンキョウS(除去工法)』((財)日本建築センター認定:「BCJ-審査証明‐133」)をはじめとする適切な処理工法を選択し、
リスクの無いアスベスト除去をしております。
アスベストに関わる様々な問題に、最良のソリューションをご提供いたします。
建材の状態や空気の流れ、アクセス頻度、室内のアスベスト濃度分析結果に基づき、アスベスト
曝露リスク評価を行い、費用対効果の高いご提案を致します。
吹付けアスベスト及びアスベスト含有建材の除去や解体に用いる工法で以下の方法で行います。
1.事前準備
図面の確認、及び現場調査により現場の状態を把握し、施工計画を立てる
2.粉じん濃度測定
粉じん濃度測定と管理に従い(作業前の)粉じん濃度を測定する
3.資機材(仮設材)の搬入
工事着手前に予め打ち合わせした所定の場所に当該作業に必要な資機材等を搬入する
4.管理区域の設定(禁止及び注意事項等の表示)
管理区域を設定し、「建築物等の解体等の作業に関するお知らせ」を当該現場の見えやすい場所に設置し、届出内容等の掲示を行う
また、作業場所において次に示す必要な表示及び措置を行う
- 工事関係者以外の立入禁止の表示と措置
(石綿則15条) - 石綿作業主任者の選任とその職務内容の表示
(石綿則19条・20条) - 石綿処理作業であることの表示(石綿則34条)
- 石綿の有害性・注意事項、保護具使用等の表示
(石綿則34条) - 作業場所での喫煙・飲食禁止の表示(石綿則33条)
- バリケードおよびロープ等による作業区域への出入の防止措置
- テーププライマー等によるMSDSの掲示および
その取扱い方法を周知
5.事前清掃
高性能真空掃除機を用いて床面・窓枠等を清掃し、隔離シートの裏面等にアスベストが付着しないように事前清掃を行う。
この時点より、作業者は作業衣又は保護衣・保護マスク(半面体防じんマスクRL2以上)を使用する
6.仮設材組み立て
施工計画書に基づいて足場・仮設間仕切等を設置する
7.隔離作業
@床面の隔離
- 床面の隔離は、まず1重目の隔離シート(0.15mm)を敷く
隔離シートの重ねしろは30mm以上とし、重ねしろの上面は布両面テープと粘着テープで全面目張りする - 床と壁の取り合い部では、床から壁に30cm以上立ち上げて、布両面テープと粘着テープで固定する
- 2重目の隔離は、隔離シート(0.15mm)で端まで覆い、壁に沿って30cm以上立ち上げて、布両面テープと粘着テープで固定し、必要であれば桟木で留める。
- 他の壁にも同じように留め、残っている隅のポケットに粉じんが溜まらないように、片側の壁に粘着テープで固定する
A壁の隔離
- 床の隔離が完了してから、壁の隔離シート(0.10mm)張りを行う
- 壁面は天井から2〜3cm下に1.2〜1.5mおきに粘着テープで仮留めするか又は、水平に布両面テープを貼り、その上からさらに粘着テープで水平に固定する。
- 壁の重ねしろ部分は、30cm以上重ね合わせて、1.2〜1.5mピッチで仮留め又は、垂直に布両面テープを貼り、継目を天井から床まで全面目張りする
- 床面に垂らした隔離シートは床・壁の取り合い部で切断し、布両面テープと粘着テープで固定する
- 布両面テープと粘着テープだけでは隔離シートがダレて剥がれるおそれのある場合にはカーペットの留め桟木等を用いて留めつける(下地がコンクリートまたはコンクリートブロックの場合等)
- 粘着剤(MSDSの確認)をスプレーしてプラスチックシートの留めを補強する
B窓の隔離
- まず、窓は外側から粘着テープで密閉し、空気の漏れを防ぐ。その後、壁と一緒に隔離シートと張る
- 負圧除じん装置の排気口を外部に設ける(施工計画書による)
C設備機器等の隔離
- 室内の取り外しをしない電源類・照明器具・空調の吹出口等は、処理液が付着しないように隔離シート(0.10mm)で覆い粘着テープで密閉する
8.セキュリティーゾーンの設置
@アスベスト除去作業場所への入退場、資機材・発生剤の搬出の際、アスベスト粉じんを外部に持ち出すことを防止するために、セキュリティゾーンを設ける
Aセキュリティーゾーンは原則として更衣室・洗身室(エアシャワー設備)・脱衣室(保護衣脱衣室)の3室に区分する。各室間は隔離シートを張り、カーテン式通路にする
Bセキュリティゾーン全体を隔離シートで覆い、継目及び床との取り合い部は全て布両面テープと粘着テープで留め、密閉する
Cセキュリティーゾーンの設置場所は平面図に示す
D作業内への出入について
作業場内への出入の際には、次の点に留意する
- 初めて作業場内へ入る場合には、作業場外の洗浄区域で、通勤衣を作業衣に着替え、作業場に隣接するセキュリティーゾーンで呼吸用保護具(全面形取替え式防じんマスクRL3またはRS3)、保護衣、シューズカバー、ゴム手袋を着用する
- 作業場内から退出する場合(休憩時、作業終了時)
- 作業場ないからセキュリティーゾーンに入る前に、保護衣、呼吸用保護具に付着している大きな付着物を取り除く
- セキュリティーゾーンの脱衣室で、保護衣、ゴム手袋に付着しているアスベストを高性能真空掃除機で取り除き、これらを脱いで廃棄する。なお、本区域内は、設置している高性能真空掃除機で適宜掃除を行う
- 呼吸用保護具を装着したまま洗浄室に入り、エアシャワーによりアスベスト粉じんを除去する
- 更衣室に入り呼吸用保護具をはずす
更衣室:新品の保護衣、呼吸用保護具及びそれらを収納する保管庫を設置する
洗身室:アスベストで汚染される作業衣・保護マスク等を洗浄するための設備を設置する
脱衣室:作業場内から出る際に、汚染された保護衣等を脱衣する。また、それらを廃棄するためのプラスチック袋と容器を設置し、高性能真空掃除機も設置する
9.機器装置の設置
@負圧除じん装置を所定の位置に設置する
- 換気能力は1時間に4回以上の換気が出来るものとする。負圧の確認は、負圧監視装置により行い、管理値は-3Pa以下とする
- 負圧除じん装置の可動は除去開始から作業終了後までの連続運転を原則とし、負圧の状態は負圧監視装置又はスモークテスターにより確認する。負圧除じん装置を夜間又は作業中やむをえず停止する場合は、その日の除去範囲を区切りの良いところで終了し、廃アスベスト等の清掃、袋詰めも終了しておく。
また、アスベスト繊維を沈着させる為に、粉じん飛散抑制剤を撤去面、隔離面などに十分に散布し、空中散布も十分に行う。さらに1.5時間程度の負圧除じんした後、セキュリティーゾーン内の間仕切りを密閉し、作業場内からの汚染空気の流出を抑制する - 負圧除じん装置のフィルターはHETAフィルターのほかに一次、二次フィルターを使用する。この一次・二次フィルターは、HEPAフィルターにより前で粉じんを収集する。
一次・2次フィルター交換の目安は、1日2回〜3回とする。
フィルター交換ランプのある装置ではランプが点灯した場合とし、その他の装置では、負圧監視装置の値を確認し、交換する。
HEPAは0.3μmの粒子を99.97%以上捕集できるもので、累積時間が500時間で新しいものと交換する。
また、累積時間の確認は毎日チェックリストにて石綿作業作業主任者が行う。
累積時間の確認としてアワーメーター付きの装置では、アワーメーターを確認する。
その他の装置では、負圧監視装置の値を確認し、交換する - 負圧除じん装置を停止する前に、粉じん飛散防止処理剤を除去面、隔離面に空中十分散布する。そして、一日置いた後にアスベスト粉じん濃度測定を行い、測定値がおよそ10f/l以下なら負圧除じん装置を停止させる。万が一、測定値がおよそ10f/l以上になら再度粉じん飛散防止処理剤を散布し、測定を行う。
A粉じん飛散抑制剤・粉じん飛散防止処理剤吹付け機の設置
除去作業前・作業中に飛散するアスベスト粉じんを低減させる粉じん飛散抑制剤や除去作業後にアスベスト粉じんの再飛散防止のための、粉じん飛散防止処理剤を散布する吹付け機を設置する
10.負圧の確認
負圧監視装置を設置し、負圧の確認(管理値は-3pa以下とする)を行う
11.粉じん飛散抑制剤散布
除去作業前に吹付けアスベスト等の表面に粉じん飛散抑制剤を散布後、下地まで十分浸透させる
12.含水検査
含水検出器にて含水状態を確認後除去作業を行う
13.アスベスト除去処理
@天井材の撤去
吹付けアスベストの下に天井があり、その上にアスベスト等が脱落、堆積してる場合には、この段階で天井材を撤去する。
撤去した天井材は、高性能真空掃除機で清掃の上、場外に搬出する。アスベスト粉じんの付着のおそれのある場合には、後述するアスベストと同様にプラスチック袋に二重袋詰め密閉し、アスベストと一緒に場外集積する。
A除去作業
- 除去作業中は、アスベスト全体に十分に湿潤となっていることが必要であるため、除去作業の進行に合わせて湿潤の状況を確認する
- ケレン棒等で吹付けアスベストなどを下地から掻き落とす
- 除去する前に下地が乾燥した場合は、再度、粉じん飛散抑制剤で湿潤させる
- ブラシ等を使用して、細部に付着しているアスベストを取り除く
- ブラシ掛けの時に粉じん濃度が高くなった場合は、飛散抑制剤を空中散布する
14.粉じん濃度測定(作業中)
粉じん濃度測定と管理に従い(作業中)の粉じん濃度を測定する
15.除去したアスベストの密閉処理・搬出・集積
@除去したアスベスト等は、隔離区域内にてプラスチック袋に袋詰め密閉する
A隔離区域外に搬出する前に、前室において袋表面に付着しているアスベスト粉じんをふき取った上プラスチック袋に二重に袋詰め密閉し、隔離区域外に搬出する(密閉は、結束バンド・粘着テープ等)
B隔離区域外に搬出した廃石綿は、所定の場所に一時集積する
16.隔離範囲内清掃
@隔離範囲内は、高性能真空掃除機により清掃を行う
A使用した足場等は、高性能真空掃除機による清掃又は拭き取りの上、粉じん飛散抑制剤を吹き付ける
B工具等の洗浄と場外搬出
隔離区域内で使用した工具類は、洗浄および拭き取りごにセキュリティーゾーンを通って隔離区域外に搬出する
17.施工状態確認
当該現場の統括責任者に、施工状態の確認を受ける
18.粉じん飛散防止処理剤散布
@除去面への粉じん飛散防止処理剤散布
除去した下地面に粉じん飛散防止処理剤を吹き付ける
A隔離シート面への粉じん飛散防止処理剤散布
隔離シート面に付着したアスベスト粉じんの再飛散を防止するため、隔離シート全体に満遍なく粉じん飛散防止処理剤を吹き付ける
19.粉じん濃度測定(隔離撤去前)
粉じん濃度測定と管理に従い(隔離撤去前)の粉じん濃度を測定する。
測定結果がおよそ、10f/l以下で有あれば隔離撤去する。
万が一、測定結果がおよそ10f/l以上であれば、粉じん飛散防止処理剤を散布し、再度アスベスト粉じん濃度測定を行う。
20.隔離解体撤去
@壁面等隔離シートの撤去
壁面等隔離シートは、前項の測定結果が一般大気と同等となっていることを確認した上で、撤去を行うこと。
隔離シートは、粉じん付着面を内側にして折りたたみ、プラスチック袋に二重袋詰め密閉の上、廃石綿と同じ場所に集積する
A床隔離シートの撤去
足場等の解体・搬出後、床隔離シートを撤去する。
床隔離シートは、壁と同様、粉じん付着面を内側にして折りたたみ、プラスチック袋に二重袋詰め密閉の上、廃石綿と同じ場所に集積する
21.機器装置の解体撤去(仮設材の解体撤去)
@床隔離シートの撤去後、負圧除じん装置の稼動を停止し、撤去する。
また、セキュリティーゾーンを解体・撤去する
A足場・仮設間仕切等を撤去する
22.最終清掃
作業場周辺を片付け、機器等を搬出するとともに、高性能真空掃除機で最終清掃を行う。
この時点まで保護マスクを使用する
23.粉じん濃度測定(作業後)
粉じん濃度測定と管理に従い(作業後)の粉じん濃度を測定する
24.検査
当該現場の総括責任者の検査を受ける
25.資機材搬出・管理区域解除
検査終了後、すみやかに資機材の搬出を行う
26.廃石綿最終処分
廃石綿及び除去工事において排出された隔離シート等は、特別管理産業廃棄物として、各都道府県知事の許可を受けている特別管理産業廃棄物処理業者と廃棄物処理に関する契約を結び処理を委託し、適正に処分する。
27.管理区域の解除
資機材及び、廃石綿の搬出後管理区域の解除を行う
28.完了
すべての作業が終了した後、工事完了とする
■管理区域設定■
▲工事標識の設置
■事前清掃■
■隔離作業■
▲床の養生 シート厚0.15mm
(2重)
▲重ねしろ300mm以上
▲壁の養生 シート厚0.10mm
▲立ち上がり300mm以上
▲設備機器の養生 シート厚0.10mm以上
■セキュリティゾーンの設置
■機器装置の設置■ ▲エアスプレー ▲負圧除じん装置 ▲エアシャワー ▲マスク保管庫
■負圧の確認■
▲負圧監視装置
(数値による負圧計測)
■粉じん飛散抑制材散布■
■含水検査■
▲含水検出器
(抑制剤の浸透の確認)
■アスベスト除去処理■
■廃石綿密閉処理■
▲袋詰め(1重目)
▲袋詰め(2重目)
▲産廃仮保管
▲管理型最終処分場にて
埋め立て処分
■遠隔範囲内清掃■
■施工状態確認■
■粉じん飛散防止処理剤散布■ ▲アスベスト除去面:粉じん飛散防止処理剤散布・完了 ▲養生シート面:粉じん飛散防止処理剤散布・完了
■隔離解体撤去■
■セキュリティー解体撤去■
■最終清掃■
アスベスト吹付け層が室内に露出しないようにボード等を張って密封する事によって粉じん飛散防止、損傷防止等を図る工法です。
処理工事は通常の内装工事に準じて行いますが、既存のアスベスト層の損傷状況によっては飛散防止処理剤の必要な場合もあります。また、処理後の解体工事や改修工事を行う場合には再びアスベストの飛散防止を考慮する必要が有ります。